Pieter Bruegel ブリューゲルとは?
16世紀ネーデルラントの最も偉大な画家。聖書の世界や民衆の祝祭、子供の遊びなどを主題とする版画や油彩画は、人間に関する深い哲学的な省察に基づいている。他方、農民を描いた油彩画は、親近感のある眼差しで生き生きとした彼らの生活を描き、当時から異色の画家として注目された。また諺を通じて民衆の知恵を表現し、寓意的な主題で人間の弱点、無知、愚行などを批判的に描写し、ネーデルラントを治めていたハプスブルク家の支配者や人文主義者たちからも高い評価をうけた。
生地や生年についてはいまだ定かではない。アントワープで修業し、聖ルカ組合に親方として登録。その後、数年間イタリアに滞在したが、イタリア・ルネサンス絵画の影響は生涯、あまり受けなかった。彼はむしろネーデルラントの伝統的な絵画を再評価したように思われる。帰国後、アントワープでヒエロニムス・コックの国際的な版画店のために、数多くの版画の下絵素描を制作した。とくに広場での群衆構図の手法をも培った。油彩画時代には農民の四季の労働や人物を中心とする道徳教訓的な寓意画の世界に専心した。1563年にブリュッセルに移住、師であるピーテル・クック・ヴァン・アールストの娘マイケンと結婚。1569年没。